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・「自分が早漏であることを他の人に相談できない…」
・「どうすれば早漏が解決するのか、解決策を知りたい」
このように、早漏を人に相談するのが難しい人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、早漏(そうろう)を防止する飲み薬・サプリをご紹介します。
早漏には3種類のタイプがあり、自分がどのタイプかを良く理解し対策をとることが
早漏改善の近道かと思います。
3分で読める記事となっていますので、早漏でお悩みの方はぜひ参考にしてください。
目次
飲み薬を知る前に早漏(そうろう)の種類を解説

早漏の原因は主に心因性・過敏性・衰弱性の3つ、またはこれらの組み合わせだと考えられています。
- 「セックスの際、射精が早くて困る」
- 「パートナーが不満に思っていそうで心配だ」
- 「早漏を自覚しているため、積極的な行動を起こせない」
上記のように、早漏に対しての悩みを抱えている男性は多いのではないでしょうか?
飲み薬やサプリを紹介する前に、まずは早漏の原因について解説いたします。
心因性早漏(しんいんせいそうろう)
心因性早漏とは、緊張や不安から射精のタイミングがコントロール出来なくなる症状です。
その原因の1つにセロトニン不足があります。
セロトニンは精神を安定させる働きのある神経伝達物質。逆に、精神を緊張や興奮させる物質がノルアドレナリンです。
射精は快感が高まることで起こるイメージがありますが、実は体がリラックスした状態(副交感神経)から、緊張した状態(交感神経)に切り替わる事で起こります。
セロトニンの量が不足すると、ノルアドレナリンが活性化し、緊張や興奮の状態になるため射精までの時間が早くなります。
セロトニンが不足する理由として、以下のものがあります。
- 性行為に対する不安や緊張
- 仕事や人間関係でのストレス
- 過去の性的なトラウマ
セックスの経験不足が早漏の原因とも言われてきました。近年は強いストレスなどによるセロトニン不足が早漏の原因ではという話しもあります。
心因性早漏(しんいんせいそうろう)の場合、ED(勃起不全)になることもありますが、早く射精してしまうことでトラウマとなり、
また、早く射精してしまうのではないか、自分は早漏なのではないかなどと思いこむことで心因性が起因となる早漏のケースを指します。
過敏性早漏(かびんせいそうろう)
敏性早漏とは、陰茎や亀頭部の感覚神経が過敏になることで早漏になる症状です。
少しの性的刺激でも射精に至るのが過敏性早漏の特徴です。
個人差はありますが、皮膚の摩擦以外にも「ぬるぬるした感触」「ソフトタッチ」などの刺激に弱い場合があります。
刺激を過敏に感じる部分の多くは亀頭部ですが、いわゆる小帯(しょうたい)やカリ首も刺激に敏感な部分です。
過敏性早漏は、以下のような方に多く見られる症状です。
- 陰茎や亀頭への刺激にまだ慣れていない10代~20代の若年層
- 性欲が強く健康的な男性
- アスリートの方
- 女性と触れ合う機会の少ない方
包茎のように、亀頭が包皮に覆われている場合は、外部の刺激に亀頭が触れにくいため敏感になりやすいのです。
女性の膣内へ挿入する刺激で射精してしまう場合もあります。
衰弱性早漏(すいじゃくせいそうろう)
衰弱性早漏とは、加齢や運動不足による筋力や筋肉量の低下が原因となる早漏です。
衰弱性早漏の多くは40~60代の方に見られます。
歳を重ねると、男性ホルモン(テストステロン)の減少が起こり、続いて筋肉量が低下します。
【ポイント】
運動不足によっても筋力や筋肉量は低下するため、高齢でない方でもこの症状が見られる場合があります。歳を重ねることで筋肉の衰えは身体全体にあらわれ、射精のコントロールに関係する射精管閉鎖筋にも影響し、射精までの時間が短くなります。
その他、勃起の維持に関わるPC筋(骨盤底筋)にも衰えが現れると、勃起に必要な血液量を十分に確保できなくなるため、勃起の硬さが得られません。
勃起の硬さは性的な刺激を緩和するため、柔らかいと敏感になり早漏になりやすいです。
早漏(そうろう)の防止は薬やサプリで可能?
早漏改善サプリは医薬品ではないので、即効性はありません。
また、ED(勃起不全)薬のように、セックス直前に服用しても意味がありません。
一般的に、サプリは最低でも3か月は継続して飲まないと効果は実感できないといわれています。医学的根拠がないサプリを使用するのであれば、薬を使用することをおすすめします。
ただし、日本国内では認証されていません。
海外から自分で輸入して購入する場合には自己責任となるため、注意が必要です。
早漏(そうろう)を防止するサプリ5選

早漏の防止に効果が見込めるサプリとして、以下があります。
商品名 | 成分 | 副作用 | 服用方法 | 製造元 |
ネオ | カピカチュ、タカサブロ、シャタヴァリ、スペインカンゾウ | なし | 1日3回食後に1~2錠。6~8週間服用。 | キャラカ・ファーマ |
プロソリューションプラス | L―アルギニン、イチョウ、朝鮮人参 | なし | 1日1~2錠を3か月服用。 | Leading Edge Health |
エンハンス9 | ムイラプアマ、カツアバ、サンザシ、ダミアナ、イチョウ葉エキス、山羊角、ビタミンB3 | なし | 1日1錠、3か月服用。 | シップオファーズ社 |
ボリュームピルズ | L-アルギニン、L-リジン、L-カルニチン、ムイラプアマ、亜鉛、マカ | なし | 1日2錠服用。 | Leading Edge Health |
帝王源MAX | L―アルギニン、L―シトルリン、マカ、発酵黒ニンニク | なし | 1日3~4錠服用。 | 株式会社アートレックス |
ただし、早漏改善サプリは「医薬品」ではないので、即効性はありません。
数ヶ月は継続して摂取することが不可欠であり、性行為の直前だけ飲んでも効果は見込めないでしょう。
早漏(そうろう)を防止する薬

早漏を防止する薬として「プリリジー」や「リドカイン」といったものがあります。
しかし、早漏防止薬としては日本国内で承認されていません。
個人で輸入する場合には自己責任となるため、しっかりと情報を得てから使用するかを判断することを推奨します。
では、それぞれ早漏を防止する薬を見ていきましょう。
1.ダポキセチン(プリリジー・ポゼット)
まず、ダポキセチンは、早漏改善に効果が期待される薬剤です。
薬剤の作用により射精時間を延長することはもちろん。
パートナーの女性が希望する挿入時間に近づけること、すなわち女性の満足度を高めることも早漏治療の根本といえます。
プリリジーやポゼットという名前で、薬として存在します。
効能
ダポキセチンは、早漏の原因とされる脳内神経伝達物質セロトニン量の不足による同じく
神経伝達物質ノルアドレナリンの過剰な状態を改善します。
シナプス前細胞のセロトニントランスポーターに選択的に作用し、いわゆるフタをすることで一度シナプス前細胞から放出されます。
神経の興奮に関わる神経伝達物質ノルアドレナリンの暴走を抑制し、脳内神経のバランスを保ち安定させる働きから、過度な性的興奮を抑えることが可能です。
性的興奮のコントロールができることで、射精のタイミングを自分の意思で制御することができるようになります。
効果作用時間
ダポキセチンは服用後30分ほどで効果があらわれ始め、1時間ほどで効果が最も高い状態になります。 食事の有無や個人差などにより若干のずれは出てきますが、臨床試験による調査では大きな差はありません。
あくまでも薬物動態的観点からの見解と思われ、効果が実感できる持続時間は実際には長くても2~3時間ほどといわれています。
また、用量が多いほど約1時間で到達する最大血中濃度は高くなるため、経過とともに残る血中成分もある程度は多くなります。
同条件で比較した場合、投与する用量が多い方が効果を実感できる持続時間は長くなると考えますが、半減期が非常に短い成分であるため用量による大きな差はないというのが実際のところです。
2.リドカイン(ジェル・スプレー・クリーム)
リドカインは、射精までの時間を延ばす効果が期待できる早漏防止薬です。
外用薬としてジェル・スプレー・クリームといった様々なタイプがあり、男性器に塗布して使用するもので、簡単に使用できます。
このような働きによって、脳へ送られる感覚の認識を鈍らせ、性行為時の刺激に対して敏感に反応しすぎるのを防いで射精時間を延ばします。
性行為で受ける刺激を鈍く感じるようにすることで、快感に耐えられるようにし、早漏の症状を抑えるのが大きな特徴です
早漏(そうろう)が飲み薬で解決しない時の選択肢

「早漏を克服したいけど、飲み薬(サプリ)では効果がなかった…」
このように悩まれる方も多いはずです。しかし、飲み薬で解決しなくても、他に方法は存在します。
実際に、早漏(そうろう)が薬で解決しない時の選択肢としては以下3つがあります。
1.包茎手術を受ける
2.食生活を変える
3.トレーニングをする
では、それぞれ詳しく解説していきます。
選択肢①包茎手術を受ける
包茎の方は、いつも亀頭が包皮で覆われて保護されている状態のため刺激に弱く、性交時の亀頭への強い刺激によって早漏になりがちです。
※包茎ではない場合、普段の日常生活で亀頭と下着が自然にこすれて亀頭全体が刺激に強く、性交時の射精コントロールがしやすいです
また、普段亀頭を露出できている人も、余っている包皮が多い場合は、以下のよう悪影響があります。
- 勃起時に余っている包皮が動き、女性に正確な刺激を与えられない
- ばかりでなく、余っている包皮が原因で自分だけが気持ちよくなってしまい早漏…
包茎の場合、いつも亀頭が包皮で覆われて保護されている状態のため刺激に弱く、性交時に亀頭への強い刺激によって早漏になりがちです。
結論、包茎手術を受けることで常に亀頭を露出できるようになり、刺激にも慣れることで早漏を改善することができます。
選択肢②食生活を変える
視覚的に入ってくる女性の裸など興奮材料を目の前にするとドーパミンやアドレナリンといった興奮物質が発生し、それを制御できないことによって射精がおきる。
興奮物質であるドーパミン、アドレナリンを抑えるためにセロトニンと言われる物質を摂取することでコントロールしてくれる効果があると言えます。
積極的にセロトニンの生成を促す食材を食べることによって興奮を沈め、それが早漏の改善に繋がるのかは不明ですが、このセロトニンと相性が良く、効率的な生成を促してくれるのがトリプトファンと呼ばれる物質です。
トリプトファンを多く含む食材としては以下の通りです。
- 牛乳
- チーズ
- ヨーグルト
- 赤身肉
- 牡蠣
- バナナ
※摂取することで実際に改善できるかは根拠がありません。
他にも、早漏の防止には炭酸水も効果的です。
【豆知識】
炭酸には血流を良くする作用があり、炭酸水をペニスにつけることで以下のような恩恵が受けられるとの話しがあります。炭酸水にペニスを漬ければ、炭酸がペニスを刺激して刺激を慣れさせていき、何度も繰り返すことで、刺激に耐性がついてくるとのことです。
実際に、どの程度血行がよくなるなどは不明です。
※炭酸の刺激で耐性がつくかは、根拠がありません。
選択肢③トレーニングをする
衰弱性早漏の原因となるPC筋は、意識的にトレーニングすることで鍛えることができます。
その最も効果的なトレーニング方法が「スクワット」です。
【ポイント】
スクワットは、太ももの内側に位置する内転筋を効率的に鍛えることができる筋トレです。内転筋はPC筋とつながっているため、内転筋を鍛えることでPC筋も鍛えることができます。
ただし、スクワットは正しい方法でおこなわなければ効果が得られないため、注意が必要です。
内転筋を効率的に鍛えたい場合は、通常よりも足の幅を広くして、つま先をやや外側に向けて行うのがポイントになります。
背筋は伸ばした状態で、太ももが床と水平になるまで膝を曲げていき、元の状態へとゆっくりと戻してください。
このような方法でトレーニングをすることで、PC筋は鍛えられます。
初めから無理をせず、数回程度に留めて徐々に回数を増やしていくのがよいかと思います
また、PC筋は射精をコントロールする筋肉なので、射精の寸止めをする「スクイーズ法」でも鍛えられます。
スクイーズ法は、射精をしそうになったら、亀頭の根元を圧迫することで寸止めするというトレーニング方法です。自慰の際に1人でもできます。
PC筋を鍛えられるため、早漏改善に効果があるのはもちろん、勃起力の向上につなげることも可能です。
まとめ:早漏(そうろう)の防止に飲み薬・サプリは効果が高い?
サイトやSNSで、早漏防止の飲み薬やサプリの紹介を見る機会が多くなりました。
そういった宣伝などを見ていると確かに魅力的な内容が数多く書かれており、これで自信が持てるとならと思ってしまいがちです。
こういったサプリで早漏が改善されるのは、セックスに対するなにかしらの不安やトラウマなど、心に原因のある早漏です。
心因性早漏であれば、サプリを飲んでいるのだから大丈夫だというお守りのような安心感を得ることで改善ができるかもしれません。
また、食べ物や筋トレなど生活スタイルを変えることで改善する可能性もあります。
しかし、過敏性早漏のように刺激に弱いことが原因の場合には、包茎手術や亀頭強化、小帯切除など医師がおこなう方法が改善の近道の場合があることを忘れてはいけません。