仮性包茎(かせいほうけい)とは
平常時に包皮がかぶっていても、勃起時には包皮が剥けて亀頭を露出させることができる
状態を仮性包茎(かせいほうけい)といいます。
なお、勃起すると自然に包皮が剥けるものから、手を使わないと包皮が剥けないものまであります。
仮性包茎(かせいほうけい)の原因
仮性包茎は日本の成人男性の60%が仮性包茎であるといいますが、世界的に見ると割合が多い方かと思います。これは世界的にはもちろん文化的な要因も強くあり、幼少時に割礼という儀式がある地域もありますし、衛生的に悪いので子供のうちに包茎手術を行うのが普通、という国もあるためです。
逆にヨーロッパの一部の国では仮性包茎が自然で美しい、という考えもあります。
ギリシャ彫刻などの男性像も包茎であることが多いのもその理由のひとつです。
ただ、包茎の状態をそのまま放置しておくと衛生的に問題となるだけではなく、亀頭の成長を妨げることになりかねません。
包皮に常に圧迫されているとそれだけ成長がしにくくなってしまうためです。
また、常に亀頭が保護されているので、露出した時に刺激に敏感になりますので早漏の原因にもなると言われており、気にされる方は予防的な意味合いでもなるべく早いうちに治療を検討するものよろしいかと思います。
衛生面が悪く臭いの原因
包茎の状態ですと、衛生面が悪く臭いの原因など自覚できるもの以上に様々な問題点があります。
若い世代は比較的、新陳代謝がよく、免疫力や抵抗力も強い為、包茎であっても大きな症状になることは少なくいですが、40代くらいから年齢が進むにつれて、包茎による皮膚疾患など様々な障害に陥ることがあります。
また、包茎の場合様々な泌尿器疾患にかかりやすいこともあげられます。
・包茎は包皮の内側が湿っぽく雑菌が繁殖しやすい。
・包茎は包皮炎、亀頭炎、尿道炎になりやすい。
・包茎は尿路感染(腎盂腎炎と膀胱炎)を起こしやすい。
・包茎だと亀頭粘膜が弱い為粘膜感染しやすく、性病(性感染症)にかかりやすい。
・包茎のため、不衛生な状態で性行為を行うことになり女性の膣炎を誘発することがある。
・包茎は、不潔になり易く、臭いが生じる。
特に注目すべきところは包茎場合、病気になりやすいと言われていることです。
どのような病気があるのかご説明します。
・性病について
性病には「淋菌感染症」、「性器クラミジア感染症」、「性器ヘルペス」や「尖圭コンジローマ」といった、さまざまなものがありますが、包茎でない方よりも亀頭が包皮に覆われている包茎の状態の方が性病にかかりやすいと言われています。
仮性包茎の状態は、亀頭(先端部分)が通常時は露出しなくても勃起した場合に露出するようになります。
ただし、普段は亀頭を露出できていないために亀頭の皮膚部分がとても弱く、傷がついてしまうことがあります。
その傷の部分から性病になることが多いです。また、亀頭が露出していないので、不衛生な状態でもあることから、菌が繁殖・増殖しやすい環境となっています。
・対策方法
性行為の際は、出来るだけコンドームを装着することをおすすめします。
なお、不特定多数の方との性行為を避けることも望ましいです。
また、包茎の状態の場合には亀頭が露出されておらず、不衛生な状態のため菌が繁殖・増殖しやすい環境のため包茎手術をすることで、通常時も亀頭が露出できるようになり、皮膚も強くなってきますので、性病にかかる可能性が下がります。
【尿路感染症について】
尿道内部にかかわる病気で、包茎と尿道には関係ないと思われる方もいますが、包茎のために垢がたまりやすくなると包皮内側(亀頭に面している側)にて菌が繁殖してしまいます。
その菌が、尿道に入り込み、菌が繁殖してしまうことで尿路感染症になってしまいます。
可能性は低いですが、腎盂腎炎や膀胱炎になってしまう可能性もありますので気をつけましょう。
・対策方法
重要なことは、亀頭全体を清潔な状態にしておくことです。
お風呂の際に石鹸でしっかりと洗いきれいにしましょう。
それでも垢がたまりやすい方は、包茎手術を検討することも解決方法のひとつです。
【亀頭包皮炎について】
包茎の方で最も可能性が高い病気は「亀頭包皮炎」です。
真性包茎・カントン包茎・仮性包茎と状態にかかわらずかかってしまう可能性が高いです。
亀頭包皮炎になる原因はさまざまですが、性行為などがきっかけで亀頭や包皮に小さな傷ができ、傷に雑菌などがつくと感染してしまいおこる炎症です。
包茎の状態の方に多く起こります。
亀頭包皮炎の症状
・亀頭や包皮が赤くなる
・ただれる
・軽い痛みが伴う
・かゆみなど
※原因となる菌により、症状が異なります。
子供もかかることがありますので、細心の注意が必要です。
また、排尿時に痛みを発生する事もありますし、膿が出てしまうこともあります。
亀頭包皮炎とは亀頭と包皮の炎症で、ものすごい痛みを伴うことがあるので注意しましょう。
うまく挿入できない
包茎であることでセックスの時に問題が生じることがあります。
挿入をするときに包皮が邪魔をしてスムーズに挿入できないことやコンドームの装着がきちんとできず、コンドームが途中で外れてしまい避妊がきちんと行えない場合などがあります。
早漏の原因に
包茎の場合、あわせて早漏の状態で困っている方も多くいらっしゃいます。
なぜかというと、包茎の方は仮性・かんとん・真性問わず、通常時に亀頭が包皮に包まれています。
包皮によって守られている亀頭は、外からの刺激に対して慣れていないため、SEX時に亀頭が敏感に反応してしまい、結果早漏となってしまいます。
また、包皮の内側の部分(内板と呼ばれる色が薄くピンク色)が弱い方も早漏になりがちです。
皮を剥いておくことを心掛けることで亀頭が外側の刺激に慣れることで改善されることがありますが、皮を剥いてもすぐに亀頭が隠れてしまう方は改善されにくいため、亀頭が弱い方はヒアルロン酸注入による亀頭強化、内板が弱い方は内板除去をする包茎手術によって、外部からの刺激が弱い原因の早漏は改善されます。
原因は人によって様々です。治療を受ける事で自信をつけ精神的な早漏改善にもつながるためお悩みの方は診察・カウンセリングを受けることも方法のひとつです。
尿が飛び散る
包茎の状態の方で尿が飛び散ることを悩まれる方も多いです。
原因は包茎の状態のため皮が被っていることで排尿時に包皮の中にいったん尿が溜まり、すぼまった狭い包皮の口から一気におしっこが出てくるため、シャワーのようになって勢いよく飛び散ります。
尿の飛び散りでお悩みの方はダブついた包皮が原因のため、包茎手術を受けることで尿道口が表に出てくることで解決します。
また、不潔になりやすい状態のため「亀頭包皮炎」の症状を繰り返すような場合は、
同様に包茎手術を検討することも解決のひとつとなります。
見た目のコンプレックス
包茎の人は、見た目のコンプレックスを抱えやすい傾向にあります。
日本人の多くは仮性包茎だとも言われていますが、自分の周りにいる男性が必ずしも仮性包茎であるとは限りません。
友人や職場の同僚などと一緒にゴルフや温泉などで着替えたり運動したりするときに、
偶然ペニスが目に入った時に包茎の状態が自分だけと、ショックを受けてしまう人もいます。
また、付き合っている彼女から包茎であることを指摘されてコンプレックスになる人もいます。
コンプレックスだと感じられるようになる原因は様々ですが、誰かに言われたわけではなくても自然と恥ずかしいこと、情けないことだと感じてしまう人も少なくありません。
見た目のコンプレックスがあると、自信がなくなるだけではなく、精神的に悩んでしまいED(勃起不全)になってしまう可能性もあります。
コンプレックスが大きな問題に発展してしまうケースも少なくないので、包茎で悩んでいる方は包茎手術を考えることもひとつだと言えます。。
仮性包茎(かせいほうけい)の治療方法
仮性包茎を治すための手術方法はいくつかありますが、傷跡を目立たなくしツートンカラーを無くす自然に近い状態を考えると亀頭直下コンプリート法がおすすめとなります。
仮性包茎(かせいいほうけい)の手術
仮性包茎を治すための手術方法はいくつかありますが、傷跡を目立たなくしツートンカラーを無くす自然に近い状態を考えると亀頭直下コンプリート法がおすすめとなります。
亀頭直下コンプリート法
亀頭の真下の部分で皮を取り除き、縫合する方法です。
薄いピンクの皮(内板)を中心に取り除き亀頭をしっかりと露出させ、傷跡も亀頭の真下で
隠れるため、仕上がりを気にされる患者様の多くがこちらの方法を選択されています。
環状切開法
ペニスの皮をめくると、ピンクと茶色の2色に分かれます。
環状切開法は「センターカット法」とも呼ばれ、2色に分かれる境目で皮を取り縫合する治療方法です。
根部(根元)切開法
ペニスの皮を根元で引っ張り、皮を取り除く方法です。
「バックカット法」とも呼ばれ、傷跡は陰毛の中へ隠れますが、薄いピンクの皮が多く残るため包茎に戻ることもあります。
クランプを用いた包茎手術
クランプという包茎手術専用の器具を用いて行われる包茎手術をクランプ法といいます。
器具を用いて行うため、外科的技術をさほど要求されない比較的簡単な手術方法といえます。そのため、アルバイト医師や研修医レベルの医師が多く利用しており、あまり丁寧な
手術とはいい難く、後々に傷跡修正手術を希望されるケースが多いです。
仮性包茎(かせいほうけい)を自力で治すことは危険
ごく軽度の仮性包茎であれば、包皮にクセをつけてあげることで、自力で改善させる余地はあるのかもしれません。
また、インターネットにて仮性包茎の改善といった内容にて検索するとそのような方法、
器具がたくさん出てきます。
しかし、一時的には改善するのかもしれませんが一度伸びてしまった皮膚がそのような方法で戻ることはありません。
矯正器具で治る事はほとんどない
包茎の矯正用具というものもありますが、医療として認可されているものではありません。
思わぬ怪我につながることもありますので、リスクの回避や長期的な効果が見込めるという
点からも自分で無理に治すのではなく、根本的な改善を希望であれば医療という安心・安全というところからクリニックでの包茎手術がおすすめとなります。
仮性包茎(かせいほうけい)の原因まとめ
仮性包茎(かせいほうけい)の原因
・平常の状態で亀頭のすべてまたは一部が包皮で覆われている状態
・普段は亀頭のカリの部分で皮が止まっていても、椅子に座る際や手で包皮を亀頭にかぶせると亀頭が包皮で隠れてしまう
海外では、男の子とお風呂に入る際、子供のペニスの包皮を親が剥いてあげる習慣がある場合があります。また、包皮を切除して亀頭をむき出しにする「割礼」を行う習慣がある地域もあります。しかし、日本にはそのような習慣がありませんので、そのような地域に比べると、相対的に包茎が多いことが原因のひとつかと思います。
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仮性包茎(かせいほうけい)は保険適用外の手術となります。
自由診療でお受けになる方は、傷跡がきれいで周囲にバレないことを目的に受ける。が、
クリニックによっては亀頭直下法と称して亀頭から離れた位置で皮を切除縫合するクリニックもございます。これは環状切開法と呼ばれる、保険診療で受けられる手術法となりますが、自由診療のクリニックで勤務するにもかかわらず環状切開法しか行えないドクターもいます。
そのようなドクターに担当されると、仕上がりの美しさを考え保険診療よりも高い金額を
支払ったにもかかわらず、傷跡が目立ち汚くて仕上がるという結果になってしまいます。
そうならないためにも、担当ドクターが亀頭直下法の経験が多いか否かを確認し、依頼する必要があります。