多くの男性を悩ませる仮性包茎。軽度であれば平常時に先端まですっぽり皮に覆われていても、勃起時には亀頭が露出します。
自分でペニスの皮を剥くことで対処することもできますが、人によって痛みが出たり、日常生活で不便な思いをすることがあるでしょう。
本記事では仮性包茎の割合や、日本人と外国人男性の違い、女性から見た仮性包茎への本音など、気になる情報を解説していきます。
仮性包茎の割合
日本人男性の多くが包茎だという話をよく耳にしますが、実際にはどの程度の割合なのでしょうか。
包茎にはいくつか種類がありますが、今回は日本人男性の仮性包茎の割合を詳しく見ていきましょう。
子供
ほぼ全ての子供は真性~仮性包茎の状態ですが、成長によってペニスが大きくなるので、徐々に包茎の割合は減少していくというデータがあります。
発育 | 包茎の割合 |
---|---|
新生児 | ほぼ100% |
乳児 | 80% |
幼児 | 60% |
小学校低学年 | 40% |
小学校高学年 | 20% |
中学生 | 10% |
また、1~3%の割合で、成人後もペニスの皮が剥けない真性包茎になると言われています。真性包茎はどれだけ工夫をしても、自分で症状を改善することは不可能です。
成人男性
成人男性の場合、60~70%の方が仮性包茎だと言われています。
勃起時に亀頭が露出しなくても自分で皮を剥くことで対処できますが、そのまま元の状態に戻らず皮膚が亀頭を締め付ける「嵌頓(カントン)包茎」になると、亀頭に血液が回らず壊死する危険性があります。
男性は仮性包茎になりやすい?
結論をお伝えすれば、男性は仮性包茎になりやすいと言えるでしょう。
なぜなら、体質もさることながら日々の生活習慣で包茎になるケースも多いからです。
- 生まれつき包皮が余剰
- 肥満の方は脂肪のついた下腹部の皮膚に押されて陰茎の皮膚が戻ってしまう
- 亀頭包皮炎などの後遺症
では、仮性包茎のなりやすさに国籍は関係しているでしょうか。日本人と外国人の違いを見ていきましょう。
日本人
日本の文化に、親が子供のペニスの皮を剥くという習慣はありません。そのため、子供がある程度の年齢まで成長しても、ペニスが皮を被っていることに何の疑問を持たないのです。
早い段階でペニスの皮が剥ければ、亀頭が自然と露出しやすくなるので仮性包茎になりにくいと言われてます。親が子供の将来を考えて包茎にならない環境を整えてあげることが重要でしょう。
なぜペニスの皮を剥くのか質問されたら、大人になれば分かるとユーモアを交えて説明してあげてください。
また、日本人に仮性包茎が多いのは遺伝だという説もあります。父親のペニスが小さいと子供にも遺伝するケースがあり、ペニス小さいことで包皮が余剰してしまう可能性も否定できません。
些かスケールの大きい説になると、日本人は遥か昔から包茎の割合が高く、私たち現代を生きる人間もその遺伝子を受け継いでいると言われています。
つまり日本人という民族に包茎が多いのは、遺伝だと考えている研究者もいるのです。そうでなくては、この割合の高さは説明がつかないというわけでしょう。
外国人
外国人に包茎が少ないのは、シンプルにペニスが大きいことが関係しています。幼少期は皮を被っていても、体の成長に合わせてペニスも増大し、自然と皮が剥けるパターンが多いです。
生活環境の違いから、海外では「性」に興味や関心を持つ年齢が日本人よりも若いです。オナニーを幼少期に経験するケースも多く、ペニスの皮が剥ける環境が整ってると考えることもできるでしょう。
また、海外では宗教上の理由から「割礼(かつれい)」を行う習慣があります。割礼とは、男性のペニスの包皮除去手術のことで、イスラエルやトルコのイスラム教徒は生まれてすぐ割礼を受けることになります。
アメリカや欧州でも宗教上の理由から割礼を受ける習慣がありましたが、現在その数は減少しています。どちらかと言えば、宗教よりも医学的な観点から割礼を受けるケースが増えているでしょう。
割礼を受けなくても、海外では入浴時に親が子供のペニスの皮を剥いてあげる習慣があるので、日本に比べて包茎になる確率は低くいと言えます。
仮性包茎の治療方法
仮性包茎は早いうちから治療することで、大人になったときに余計な苦労をしなくて済みます。
治療法は非常にシンプルなので、詳しく見ていきましょう。
子供はステロイド軟膏
子供の場合は仮性包茎の治療というより、予防の観点が強いでしょう。
真性包茎から仮性包茎の状態に持っていくことで、成長に伴い自然と皮が剥けるように仕向けていきます。
具体的な方法としては、ステロイド軟膏を用いた手法が主流となります。なぜなら、医師によっては「子供の包茎で手術治療は行わない」という信念を持っているケースが多いからです。
ステロイド軟膏を使ってペニスと皮膚の癒着を剥がし、意図的に仮性包茎にします。その状態で二次性徴や思春期を迎えれば、陰茎が成長して包皮を引っ張ってくれるので、自然な状態で包茎状態から脱することができるというわけです。
この方法で上手くいかない場合は、専門のクリニックなどで手術治療を受けることになるでしょう。
大人は包茎手術治療
大人の仮性包茎は、基本的に手術で改善させます。仮性包茎は病気ではないので健康上の問題はそこまでありませんが、色々と不便なことは間違いありません。
手術方法は医師によって異なりますが、手術痕や痛みが残りにくい点は大きなメリットでしょう。
仮性包茎はセックスが女性を満足させられない?
結論をお伝えしますと、セックスの際に仮性包茎のペニスでは女性の満足度は低い傾向にあります。なぜなら、挿入時の快感というのは、亀頭と陰茎の刺激によってもたらされるからです。
仮性包茎は勃起をすることで亀頭が露出するので、性行為を行う上で問題はありません。ですが、仮性包茎の方はカリ部分の露出が少ないので、膣の中の気持ち良いポイントを上手く刺激することができないのです。
また、余分な皮がペニスを覆っていることでコンドームを二枚重ねしたような感覚に陥り、男女ともに快楽を味わいにくいというデメリットもあります。
仮性包茎に対する女性の本音
男性が仮性包茎を恥じる気持ちは理解できますが、果たして女性はどのような感情を抱いているのでしょうか。
気になる女性の本音に迫ります。
こわい
軽度の仮性包茎は勃起すれば皮が剥けますが、重度の場合は自分の手で剥くのも困難になります。その状態で無理やりセックスをすると、膣の中でストローク中に強引に皮が剥けてしまい、出血するケースがあります。
男性は痛みに悶えることになりますし、女性からしても血だらけのペニスが自分の中から出てくるので恐怖を覚えることでしょう。
仮性包茎の酷めの人とやった時に皮めくれて出血したことあるので個人的には怖くてやりたくない
— エレベーターひまり (@muiiRaz) August 15, 2020
不潔
仮性包茎は平常時にペニスがすっぽり皮に包まれているので蒸れやすく、恥垢が溜まりやすい傾向にあります。
入浴時に自分で皮を剥いて洗えば解決するのですが、重度の仮性包茎になると皮を剥く際に痛みを感じることがあります。そのため、つい何もせずそのまま生活してしまうことで、汚れだけではく異臭まで出現してしまうのです。
女性によっては嫌悪感を抱くだけではなく、感染症の心配をするケースもあります。
セックスでイケない
やはり仮性包茎では女性の感度が悪く、通常のペニスにような快楽を与えることが難しいようです。
その分、前戯などを工夫すれば良いのですが、挿入後のストロークで女性を満足させるのは難しいのが現実でしょう。
日本人女性の7割がsexでイクことができないらしい。これは日本人男性の仮性包茎の割合とほぼ同じです。仮性包茎のみなさん、女性がイクことができないのは貴方たちが原因です。
— ゅゅ (@Herr_yuyu) February 27, 2013
仮性包茎だからといって恥じる必要はない
本記事で解説したように、仮性包茎は日本人男性であれば決して珍しい症状ではありません。約6~7割の確率で仮性包茎の男性が存在するのですから、気づいていないだけであなたの周りにもたくさんいるでしょう。
仮性包茎は病気ではないので、健康上の問題もありません。通常の日常生活を営み、性交を行うことだってできます。ですが、「包茎」という言葉が与えるマイナスな印象は拭うことはできません。
見た目やセックスの満足度にも大きな影響を与えるので、改善できるのならしておくべきでしょう。大人になってから苦労しないように、親が子供の包茎予防をすることも非常に重要です。
包茎だからといって恥じることはありませんが、何からしら不便な思いをしているのなら一度専門医に相談してみることをおすすめします。